Lepo/レポのはじまり その2

こんばんは~^^ レポのカワノです。

 見に来てくださって、ありがとうございます。

息子が6歳のとき、母であるわたしが

突然の血尿を見つけてから

入退院をくり返すけれど、なかなか改善がみられないまま。

 学校にもなかなか行けず、

腎生検を受けることになります。

血尿が発覚してから、

すでに3年が経過していました。

腎生検というのは、

患者の体内から、直接

腎臓の組織をとり、細胞を調べる検査です。

まだ、小さい息子のからだに、

驚くほど長く、

そして太い針を背中から刺し、

細胞を採るのです。

組織は、一度では採れない場合も多く、

その場で顕微鏡をのぞき、確認します。

細胞が確認できなければ、もう一度。

局所麻酔はしてありますが、

腎臓が体の深部にあるため、

針が刺されるたびに処置室からは

  「 う゛っっ 」  

と息子の声が聞こえ、

わたしは廊下から、無事に終わるように・・・

と 手を合わせ祈っていました。


腎臓は、とてもとても細い血管の集まりですから、

組織を採って傷がついたところから、

出血してしまいます。

ですので、

生検後は二時間、

看護師さんが上から圧迫して 出血を抑えます。

生検のあとは数日寝たまま、

起きることも寝返りを打つことも許されません。

寝返りができないなんて、

大人でも辛いであろうことを、

彼は文句も言わず、我慢してくれました。  

そして生検から一週間後、

待ちに待った結果を聞く日です。

そこで医師から、

  「 IgA腎症 」  

の診断を受けました。

彼の腎臓からは、

重度の患者に見られる ”半月体”とよばれる組織が検出されました。

診断を受けるにあたって、

この半月体があるかないかが、ひとつの判断基準となるようです。

上にも書いたように

腎臓は、とても細い血管の集まりです。

ですので、

ほかの臓器のように”治る”ことや修復することはなく、

一番良くても、”現状維持” だとドクターは言いました。

  「 治らない。」  

この言葉がとてもつらかった。

今の入退院を繰り返す生活。

この子は、学校に行って、

友達と遊んで、 小学生から中学生、

そして高校、大学へと進み、働くようになる。

普通に、成長していく。

それが普通だと思っていた。

でも、この子の普通は、病室の中なのかもしれない。

それが大きな衝撃でした。

自分の悲しみより、我が子への申し訳なさ。

親のわたしに責任がないはずはない。

そう、思いました。

ですが希望を捨てたわけではありません。

医師の診断がついたことで、

的を絞った治療も始められるのです。

今までの手探りのような治療から、

やっと新しい一歩を踏み出しました。

ドクターの言うがまま、治療を始めました。

内容は   ステロイド免疫抑制剤の投薬治療です。  

  まだ小さいですから、

錠剤を飲む練習からです。

毎朝、7錠のおくすりを飲まなくてはなりません。

飲み込もうと頑張っても、のどにひっかかり、

戻しそうになって、目をうるませる。

吐き出しても、

その溶けかかった錠剤をまた口に入れさせ、

大量の水で流し込もうとする。

このお薬、とてもとても苦いんです。

普通のくすりの比じゃないくらい苦いので、

あえて錠剤で処方していると、

ドクターから聞いていました。

だから飲むのを失敗すると、ますます飲みづらくなる。。  

テーブルも、床も、水びたしにしながら、

毎朝頑張って飲んでいました。

検査も終え、投薬も始まり、

きっと改善するんだ、

治らないなんて、きっと何かの間違いだ。

うちの子は大丈夫なはず。

この時のわたしたちは、そう思っていました。

    その3へつづきます

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